第33章 お持ち帰りの仕返し?!
松田くんの彼女のデータが、私の中でどんどん蓄積されていく。
幼馴染で、彼のことを陣平くんと呼び、
女の子らしくて、可愛くて、若くて、
酔い潰れた彼氏の教育係を丁寧に介抱して
おまけに作る料理は絶品。
勝ってるところ、きっとひとつもない…
密かにそんなことを思っているとは知らない松田くんは、彼女が作った愛情たっぷりのカレーを頬張りながら笑う。
「ミコトのカレーは何より美味えからな!
俺の大好物」
「そう…なの。
美味しいものね?うん。すごく…美味しい」
無理して笑って、そう言った。
彼女は、松田くんの心のみならず、胃袋さえもがっちり掴んでるんだ。
もう、こんな風に考えてる時点で、言い訳できないよ…
私、松田くんのこと、自分が思っていた以上にちゃんと好きみたい。
好きみたいだ。
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