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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第29章 この部屋で過ごす最後の夜 ☆




ムキになって言い返して来た佐藤は、プンプン怒りながら部屋を出て行こうとする。
懲りてねぇ俺は、平然とそいつに言ってのけた。


「もうまとめ終わったんで、帰っていいよな?」

「っ…勝手にしなさい!」


バタンッ!!


「…何怒ってるんだよ」


乱暴に締められたドアを見て、つくづく女はわからねぇなと思いながら、俺はそのわからない女の代表でもある愛しの彼女にメールを打った。


「今から帰るわ」


すると、ものの2秒で返事のメールを受信する。


「お疲れ様!待ってる!」


その余りの速さに、俺は携帯を握りしめながらフッと笑みをこぼした。


「待ちくたびれてんな、これは」


愛しの彼女が待つ自宅に早く帰って、引っ越し作業を手伝ってやらねぇと。
そう思いながら、俺は高速で今日の日誌を書き上げると小走りに警視庁を後にした。




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