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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第28章 はじまりの一歩




好きな理由か。
そんなもの、今並べたらキリないぜ?

そうは思いつつも、佐藤が何故か不機嫌な理由もわからず、俺はその何通りもあるミコトを好きな理由から、いくつかピックアップをした。


「そーだな…
ちっせぇ頃から俺の後ろ着いてきて、泣き虫で、お人好しで、危うくて。
俺が守ってやるしかねえって思ったんだよ。」

「…幼馴染なんだ」

「まあな。もう10年以上の仲。
…あと、あいつといると癒される。それが全て」


以前ミコトに、わたしのどこが好きなの?と聞かれた時に答えた理由

ミコトといると、癒される

それをまたそのままなんの脚色もせずに言った。


すると佐藤はしばらく黙った後、ハンドルを切りながらそっけない相槌をうつ。


「…あっそう。」

「あっそうって、聞いてきたのあんただろ?
恥ずかしいこと言わせやがってよ」

「…あとちょっとで本庁だから。
仕事脳に切り替えてよね」

「言ってること、めちゃくちゃだぜ…」


何故か叱られて理不尽だと思いながら、俺たちを乗せた車は本庁の駐車場に到着した。



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