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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第4章 俺と萩原




11月6日



俺は萩に呼び出された。
久しぶりに飲もうと言われ、指定された居酒屋の暖簾をくぐると、そこには同期4人が集まってた。


「松田ー!遅いぞ!」


そう言いながら笑いかけてくる降谷にうるせー!と返しながら、俺は萩原の隣に座った。


「卒業して、どうよ?」


集まるのは久しぶりで、相変わらず仕事の話で持ちきりだ。

出てくる話題は全て事件に関わること。
警察学校でしていたガキみたいな話とは雲泥の差で、自分たちが半年で大きく成長したことが手に取るようにわかった。


「そう言えば、萩原の引っ越しは終わったのか?」


伊達班長にそう聞かれ、萩が笑いながら俺の肩を抱いた。


「ああ♪
俺の可愛い妹と、陣平ちゃんが2人きりで頑張ってくれてな」

「…オメーも途中からいただろ?」


そんな意味深なことを言う萩原に、後の3人が食いつかないわけがない。


「え??松田と萩原の妹って、付き合ってるのか?」


純粋なのか、諸伏が目を輝かせながら声を上げた。


「そうだよなぁ?陣平ちゃん」


萩がワザと俺を挑発するみたいに嘘をつき、降谷と伊達班長も珍しく俺を見て目を丸くした。


「おお!そうか!やったなぁ松田!」

「ちっげぇよバァーカ!!
おい萩!適当なこと言ってんなよ」


思わず全力で否定してしまうのは俺の悪い癖だな。

けれど実際2年も会ってなかったんだ。

2年前、俺を好きだと言ってきたあいつを俺はそっけなく断り、2年も放置。

今更あいつに手を出すなんか、バチ当たりもいいとこだ。


そう思っていると、隣で萩が笑う。


「まぁ、妹は俺の宝物だからなー。
中途半端に手ェ出すみたいなこと、やめてくれよな?
手ェ出すなら最後まで責任取ってもらわないと。な、陣平ちゃん」


笑ってはいるものの、萩原は真剣にそう言ってるように聞こえた。


「…そもそも、手ェ出さねぇよ」


俺にとって、萩は何より大事なダチだ。

そんな親友の宝物である妹を、俺なんかが汚しちゃいけねぇ。


そう思いながら、出された生をジョッキ一杯まるまる全部一気に喉に流し込んだ。


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