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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第4章 俺と萩原





馬鹿野郎…そんな顔すんなよ。
俺なんかのために、そんな顔すんな…

ミコトは、まだ俺のことを好きなわけ無いと思っていた。

だけど、このときのこの顔を見て、鈍感な俺でも流石に察した。

俺はミコトの笑った顔が見たくて、ミコトが思っている疑惑を即座に否定すると、良かったと嬉しそうに笑った。


顔は美しくなったのに、笑い方はあの頃のまんまだ。

お前は変わんねぇな。
そう言うと、ミコトは少し不本意そうな顔をして、大人だもんと言う。

俺は、珍しく自分の思ったことをそのままミコトに伝えた。


「あぁ。そうだな。
綺麗になったな、ミコト」


ミコトに対するこの気持ちは、好き なのか?

千速のことを好きだと思った気持ちと違う。

千速のことは、ずっと目で追いかけて、手を伸ばして届きそうで届かない。
そんな存在だったが、ミコトのことは直視できなくなっている。
ミコトを女として見ている背徳感が未だに俺の中にあるみたいだ。


2年、会わなかった間が一瞬で溶けた気がした。

ミコトとまた、こうして話せることが今の俺に取ってこの上なく、嬉しかったんだ。



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