第27章 2ヶ月分の大好き ☆
陣平くんは、はぁ…と甘いため息を吐きながら、わたしの方を上目遣いで見て言う。
「やべ…止まんねえ」
悩ましげなその顔がいつになく色っぽくて、キュンッと胸が縮む音がした。
「その顔、ずるいよ…陣平くん…」
「ずるいのはお前だって…」
陣平くんはそう言いながら、胸を這わせている舌を動かしながら、右手でわたしの太ももを撫でた。
「っん…ぁ…」
ぴく…と身体が跳ねると同時に思わず声が漏れた。
陣平くんの手が太ももの内側に徐々に移動して来て、わたしのショーツに指を添えようとしたとき
「っ…ま、待って!」
陣平くんの手を咄嗟に止めた。
ぐ…と彼の手を握る力を強めると、余裕なさそうにため息を吐いた。
「ここで待てって…鬼か?お前…」
「だって…わたし2ヶ月も陣平くんとシテなくて…ッ
久しぶりで…その…」
「なんだよ。
…まさか、久しぶりで怖いって言うんじゃ…」
陣平くんが気にしていることが的外れ過ぎて、わたしは恥ずかしいと思いつつも、陣平くんにぎゅっとしがみついて小さい声で言った。
「すごく、濡れてるの…」
「…は?」
きっと陣平くんの予想とは全然違うことを言ったんだと思う。
気の抜けた声を出してわたしを見る陣平くんに、わたしは恥を偲んでもう一度言う。
「だからっ…2ヶ月ぶりで、もう陣平くんにキスされた時から…気持ちよくて…
いっぱい濡れてるけど引かないで…」
そう言ってぎゅっと目を瞑ると、陣平くんはハァッ…とため息を吐いた。
そして、わたしの身体を優しく抱きしめながら言う。
「引かねえよ…引くわけねぇだろ…
俺も、理性飛んでた。
悪かったな。こんなとこ(玄関)で。
…ベッド、行くか?」
そう言って頭を撫でる陣平くんの手が、優しくて、あたたかい。
久しぶりに会ったわたしを、どう触って良いのか陣平くん自身も分かってない様子だ。
わたしは陣平くんをぎゅっと抱きしめ返しながら言った。
「ベッドまで、待てない…
ここでして?」