第27章 2ヶ月分の大好き ☆
真意がわからず首を傾げていると、ミコトは少し悲しげに笑う。
「さっき、陣平くんにぎゅってしてもらいたかったのに、拒否られたから…」
俺が歯止めが効かなくなると考えてとった行動は、ミコトにはそう映ったらしい。
「あれはそう言う意味じゃねぇよ」
拒否ったんじゃなく、リスクヘッジだ。
そんなこと伝わるはずもなく、ミコトは浮かない顔をして俺の後ろをついて来た。
そして、鍵穴に鍵を差し込み、玄関のドアを開けてミコトを家に招き入れた。
「どーぞ」
「おじゃまします…」
ドアを開けたまま、ミコトを先に部屋に入れた俺は、その次の瞬間後ろからミコトをぎゅっと抱きしめた。
「え…じ、陣平くん?」
突然抱きしめられたことに、驚きを隠せないミコトは恐る恐る俺の名前を呼ぶけれど、俺の頭はもうミコトの匂いでいっぱいだ。
1ヶ月ぶりのミコトの匂い
1ヶ月ぶりに抱きしめた感覚
「…2ヶ月、我慢したんだ…
もう無理」
そう言うと、俺はミコトの頭を掴むと食べるようにミコトの口内に舌をねじ込んだ。
驚いたミコトがビクッと身体を揺らしたのがわかった。
だから言っただろ?
リスクヘッジだって。