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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第25章 2年も早い異動




陣平くんが捜査一課に移動になるのは、過去より2年も早い。

本来なら26歳の秋に異動になるはずが、今は24歳の夏だ。

二人の過去が、徐々に狂い始めているみたいな気がして、思わず不安になった。


陣平くんは異動してたった7日で亡くなった。

まさか、あと7日で陣平くんは…

そこまで考えると、不安で押しつぶされそうになる。


色んな想いを抱えながら、手を繋いで公園を出て、気付くと家の前に着いた。


「じゃあ、おやすみ」


そう言ってわたしの髪を撫でる陣平くんは、あと7日でこの世から消えちゃうの…?


「陣平くん」

「?何だよ」

「…異動しても、無理しないで…
自分を犠牲にして誰かを救うなんて、思わないで…
絶対、死なないでよ…」

「…お前は、たまにそんなこと言うよな」


そう言いながら、陣平くんはわたしの身体を優しく抱きしめた。

わたしが不安になったり、どうしようもなく怖くなった時は、陣平くんがいつもこうやって抱きしめてくれる。


「陣平くんが死んじゃうぐらいなら、誰かが身代わりになればいい…
医者のくせに、そんなことを思っちゃうの」

「お前を置いて、死ねねぇよ。バァーカ」

「っ…約束だよ?」

「あぁ。約束する。」


そう言うと陣平くんはわたしのおでこにキスをした。

そしてわたしの目をじっと見つめながらぽんぽんと頭を撫でる。


「おやすみ、ミコト。
できるだけ、連絡するから」

「うん…おやすみ。
陣平くん、大好き」

「俺も」


そう微笑んだ陣平くんは、別れ際にわたしの頬にキスをして家に帰って行った。

陣平くんの背中が見えなくなるまで見送ったわたしは、陣平くんがどうか無事でいられますようにと願いながら、自宅の門を開けて中に入った。


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