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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第25章 2年も早い異動




そう思った俺は家とは反対方向にミコトの手を引いた。


「え?うち、こっちだよ?」

「話があるって言っただろ?
近くの公園のベンチに座ろうぜ」


そう言うと、ミコトは一瞬びくっと怯えた表情をしたあと、大人しく俺に手を引かれるがまま着いてきた。

公園は幸い誰もいない。
まあ時間が時間だから当たり前か…

時計を見ると22時半。
とっとと話して、帰してやらねぇとな。

そう思いながらベンチに座ると、先ほどから静かなミコトは、さらに口数が減り、俺の隣に腰掛けてずっと俯いている。


そしてミコトの目を見ようとするが、パッと逸らされる。


「ミコト。話っつーのは…」


本題を切り出そうと、そう前置きしたあと、俺はミコトの顔を見てぎょっと目を見開いた。

ミコトは俯いたままボロボロと涙を溢している。


「おっ、おい…どうした?」


ミコトの涙に弱い俺は、途端におろおろしながらミコトの頭を撫でた。

異動するのを伝えるのはこんなに難しいことか?!

と心の中で内心焦りつつも、ミコトが泣いてる理由がわからず、ミコトに問いかける。


「ミコト?
泣いてちゃわかんねぇだろ?」

「…じんぺく…
っ…わたし、別れたくないよ…」

「…は?」


別れる?!誰が??
ミコトが言った言葉の意味がわからずに目を丸くしていると、ミコトは泣きながら続けて言う。



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