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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第24章 風邪引き彼氏 ☆




松田side


ぼんやりと目を開けると、そこにはよく知った自分の部屋の天井が見えた。

身体が熱く、呼吸が苦しい。
フーフーと、吐く息も荒く細い。

更に頭がボーッとして、クラクラとめまいさえ起こってる。


「久々に風邪引いたわ…」


ケホ…と咳をしながらポツリとそう溢した俺。

そういや、ミコトは…


さっき、確かにミコトにベッドに運ばれた気がした。
いくつか言葉も交わした気がするけど、よく覚えてない。

辺りを見渡してもミコトの姿は無く、シン…と静まり返っている。

気のせいか夢か、幻だったのかもしれない。


「頭ぼーっとしてっからな…やっぱ、夢見てたのか…」


そう溢して、再び目を閉じて寝ようとしたとき、部屋のドアが開いた。


「陣平くん!気が付いた?」

「ミコト…」


両手に重そうなスーパーの買い物袋を三つも引っ提げて、ミコトは俺が眠るベッドへと走ってきた。

そして、俺の額に手のひらを当てながら心配そうに眉を歪ませた。


「まだ熱あるよ!
寝てないと…」

「ミコト…もしかしてさっきもいたか?」

「?いたよ?
一度スーパーに出かけて、経口補水液とか冷却シートとか色々買ってきたの」

「…夢じゃなかった」


そう言いながら、俺はミコトの身体を両手で抱きしめた。
いつもよりも全然力が入らなくてもどかしい。それでもミコトの匂いが鼻に入って来て何だか安心した気がした。


「陣平くん…?」

「…何でいんのお前…」

「水族館行こうって言ってたでしょ?
っていうか、さっき陣平くん倒れたとき、わたしに水族館行けなくてごめんって言ってたよ?覚えてない?」

「悪い…朦朧としてた…」





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