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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第23章 喧嘩のとある日 ☆




昼間、陣平くんと喧嘩をして以来のこの部屋に、またとぼとぼと戻って来たわたし。

思えばクッションを投げつけてブチギレたわけだから、わたしも悪かったよね…

そう反省して陣平くんに謝ろうとしたとき、陣平くんがわたしの身体をぎゅーっと抱きしめた。


「あ、あの…陣平くん…」

「千速に聞いた。
俺と会う日、お前が家でどんなふうに準備して、幸せそうにしてるかって。
そういうの、察してやれなくて悪かったよ。」

「…陣平くん、何もわかってない」

「あぁ。
そろそろお前が怒ってる理由を教えてくれよ。
わかんねぇから…」


考えても考えても、陣平くんには分からないらしい。

これ以上喧嘩を長引かせても、意味ないよね…

そう思ったわたしは、陣平くんにぽつりと溢した。


「…お姉ちゃんみたいになれって言った」

「え?」

「喧嘩した時、千速みたいに大人になれって言われたのが…悲しかった」


理由を言うと、わたしの瞳から涙がこぼれ落ちた。
言葉にしたらまた悲しさが込み上げて来て、泣き虫なわたしは涙を止める術を知らない。


「あれは、そういう意味で言ったんじゃねえよ。
つい、カッとなって」

「でも!無意識ってことは、やっぱりお姉ちゃんみたいな大人な女がいいってことじゃん。
陣平くん、お姉ちゃんのこと好きだったくせに」


結局また言い合いみたいになるわたしを見て、陣平くんはやれやれとため息をついた。




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