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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第3章 死ぬということ




火葬が終わった今も、陣平くんは変わらずわたしの手を繋いでくれてる。


このまま、離さないでほしい。
なんて、言ったら何か変わるかな…


「松田」

「おー!お前ら」


陣平くんの苗字が誰かに呼ばれ、わたしのそっちを見た。

警察官の制服を着た3人が立ってる。


「ミコト、紹介する。
萩と俺の同期。
左から、伊達、諸伏、んで降谷」

「あ…萩原研二の妹です」

「うん。良く話してたよ。
妹が可愛すぎて辛いって」


そう言って、真ん中にいた諸伏さんは続けた。


「辛かったね。…お兄さんをこんなに早く」

「…はい」


俯くわたしを見て、その横にいた降谷さんと言う人が、わたし何かを差し出した。


「これ」

「?」


なんだか分からないまま受け取ると、そこにはお兄ちゃんの字で書かれた報告書があった。


「警察学校のときの日誌。
昨日、当時の教官に無理言って貰ってきたんだ。
これ提出した時、萩原ものすごく怒られて、みんなで笑ったよな」


そこには


[妹が、俺がいなくて寂しいと言ってる気がする。
早く卒業して、家帰ってミコトの顔が見たい。
もうホームシックです]


兄の字でそう書かれてた。


「普通、日誌にそんなこと書くかー?
バカだな、あいつ」


隣で、陣平くんが笑う。


わたしの知らないお兄ちゃんは、まだまだいっぱいあるんだね…


その紙を受け取って、わたしはぎゅっと抱きしめた。


「じゃあ、僕たちはこれで。
年忌法要は、毎回参加するから。
ミコトさんも、またお会いすることになると思います」


降谷さんがそう言うと、他の2人もわたしに会釈をしてその場を立ち去った。

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