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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第23章 喧嘩のとある日 ☆




陣平くんも同じなようで、ひとしきり新出くんをジトーッと睨んだ後、


「…帰るぞ。」


陣平くんはそう言ってわたしの腕を引っ張った。
が、わたしは思わずそれを振り解いた。


「待ってよ!」

「?なんだよ」

「なんだよって…陣平くん勝手すぎる!
わたしに、冷たくしたくせに」


さっきはときめいちゃったけど、わたしが怒ってるのはドタキャンされたことじゃなくて、千速みたいになれって言ったことだから!

それに気づくはずもない陣平くんは、頭の上にはてなを浮かべながらわたしを見る。


「それはさっき謝っただろ?」

「謝って済むなら警察はいりません!」

「…俺、警察官なんですけど」

「それに、わたしはドタキャンされたから怒ってるんじゃないもん!」


このヒントでもう分かるでしょ?
陣平くんが、本当は何に謝らなきゃいけないのか!

そんな上から目線な気持ちで陣平くんをじっと見ると、陣平くんははぁー…っとため息を吐いて言う。


「じゃあ何だよ…ハッキリ言えよ」

「自分で考えなきゃ意味ないでしょ?!
しかも、陣平くんの都合で冷たくしたくせに、勝手に迎えに来てもわたし、はいそうですかって言うと思う!?」

「あーもう、めんどくせえな」


め、めんどくさい!?
めんどくさいって言った?!!

仲直りのきっかけも、何故か喧嘩に変わってしまった。




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