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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第23章 喧嘩のとある日 ☆




映画が終わり、シアターから出たわたしたち。
時刻は夕方。もうすぐ夕食の時間だ。


「萩原さん、この後予定ある?」

「え?」

「映画のチケットのお礼にご飯でもどう?
何でも好きなものごちそうするよ」


そう言って新出くんは優しく笑った。

ちょうどその時、わたしのお腹がぐるるると鳴り、わたしは思わずお腹を押さえた。


「お腹、空いてるみたいだしね」

「え、えへへ…じゃあ、お言葉に甘えて…」


そう言って、新出くんとご飯に行くことを了承しようとしたとき、わたしの腕を誰かが掴んだ。


驚いてそちらを振り返ると、はあはあと息を切らした陣平くんがいる。


「じ、陣平くん?」


なんで陣平くんがここに!?
しかもめちゃくちゃ部屋着だし!!

ここはおしゃれなショッピングモールの中にある映画館。
その中で、陣平くんの今のスウェットにジャージという服装が悪目立ちしている。

陣平くんはそんなことお構いなしに、わたしの腕を掴んで言った。


「悪かったよ」

「え…?」

「お前が今日を楽しみにしてたこと、知ってるくせにあんな態度取って。
…反省してる」


あの陣平くんが素直に謝ってる!!
思わず目を丸くして彼を見ると、陣平くんが新出くんに気づいて彼をジロ…と睨んだ。


「プリンス…!」

「…その節はどうも」


明らかに笑顔がひきつる新出くん。
あの学祭での陣平くんとのキスを思い出したんだろうか。




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