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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第22章 ゲレンデに溶ける恋 ☆




そう思って、わたしは咄嗟に裸のまま陣平くんにしがみついた。


「だめ…やめて…」

「ミコト…」

「それ以上殴ったら死んじゃう…」


カタカタと震える身体で陣平くんにしがみつくと、陣平くんは男を殴るのをやめ、わたしのことを優しく抱きしめてくれた。


「間に合ってよかった…」


陣平くんの腕の中が温かくて、わたしはホッとして力が抜けた。
そしてさっきとは違う涙がボロボロ溢れた。


「っ…どうしてここがわかったの?」

「お前が連れていかれるところを、昼間お前が助けた女性たちが見てたんだよ。
あの時、その女性たちに部屋番号を教えていたみたいで、ホテルのフロントに警察手帳見せてここに来たってワケ」

「ふ…っ…陣平くんヒーローじゃん」

「無理して笑わなくてもいいって。
…怖かっただろ」


無理して笑うわたしの頭を陣平くんの優しい手が撫でた。


しばらくして、ホテルの従業員が電話を終えて部屋に戻ってきた。


「警察はあと10分で到着するらしいです。」

「そう。
被害者の事情聴取が必要なら、また後日で頼むと言っておいてくれ。
俺はこいつを連れて部屋に戻るから」

「かしこまりました!
松田様の連絡先を警察に伝えるようにします。」


従業員のその言葉を聞いて、一旦ひと段落したと判断したのか、陣平くんはわたしに上着を着せて抱き上げた。


そして、自分達の部屋へと抱っこしたまま運んでくれた。



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