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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第22章 ゲレンデに溶ける恋 ☆




陣平くんに手を引かれ、スキー場のレストランへと足を運んだ。

ゲレンデのカレーは美味しいと聞いたことがあるから、迷わずそれを注文したわたし。
隣を見ると陣平くんも同じカレーを注文していて、思わず笑ってしまった。

椅子に座ると、転びまくってお尻が痛い。
カレー食べ終わったらまた転びながらスノボか…


「はぁ…」


自分の運動神経の無さに辟易とする。

学生の頃から、体育の成績はずっと2
運動会のかけっこもいつもビリだった。

萩原家は父も母も、兄も姉も全員運動神経がいいのに、わたしだけ突然変異で運動音痴が生まれたと言うわけだ。

お兄ちゃんやお姉ちゃんの運動神経の良さを1ミリでいいから分けてほしかったよ…

そしたら陣平くんと仲良く楽しくスノボできたのにな。

しゅんと下を向きながらカレーを口に運んでいると、陣平くんも同じようにカレーを食べながら言った。


「食い終わったら、雪だるまでも作ろうぜ」

「…雪だるま?」

「あぁ。お前初心者なのに、無理させすぎたからよ。
…悪かったな。お前とスノボ来れて舞い上がってた。俺。」

「陣平くん…」


陣平くんの気遣いが優しすぎて、思わずぎゅーーんと胸が高鳴る。


「うん!雪だるまつくる!!」

「決まりだな」


陣平くんはそう言って笑うと、わたしの頭をわしゃわしゃと撫でた。

昔から少しも変わってない愛しい撫で方で、わたしの方を屈託のない笑顔で見ながら。


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