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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第21章 酔っ払った萩原妹 ☆




アパート前でタクシーを降り、ようやく自宅に戻ってきた俺は、今更ながら思った。


「エレベーターのある家にすれば良かったぜ…」


ボロボロの身体でミコトを抱き上げてこの階段を上がるのかよ…

と、目の前にあるたった2階までのアパートの階段を見て、はぁあっとため息をついた。


「おいミコト、お前自分で歩けるか?」

「陣平くんが抱っこしてよお」

「…だめだこりゃ」


ミコトを抱き上げたまま、俺はゆっくりと階段を登りだす。

くっそ…
せめて仮眠だけでもとってりゃあ余裕なのに…

と、ふらつく足で一段、また一段と階段を登る俺。


「んんー、陣平くんー」

「おい、危ねぇから動くなって」

「しゅきっ!」

「っうぉ!!」


未だ酔っ払っているミコトは、可愛い声でそう言いながら身体をくねらせ、俺の頬にキスをする。


思わず足を踏み外しそうになった俺は、慌てて階段の手すりを掴んだ。


こいつ…
俺が今どんだけ過酷なことやってるかわかってるのか?!
…分かってるわけねぇな…


自分で言った言葉に自分でツッコミをいれながら、俺はようやく自宅の玄関ドアを開けて帰宅することに成功した。


「つ、つかれた…!!!」


ミコトをベッドに下ろして、俺はその場に座り込みはぁああっと安堵のため息を漏らす。


ミコトはそんな俺の頭をなでなでと撫でながら笑う。


「じんぺーくん、偉いねえ!よしよし」

「…お前なあ…」


さすがの俺もブチギレそうになったが、まあでもこれでやっと寝られる。

そう思い直し、ミコトを無理矢理ベッドに寝かせた。



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