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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第20章 兄が愛した人 ☆




松田side

ミコトの唇は世界で一番甘い味がする。

そして、触れれば触れるほどもっと欲しくなる、麻薬みたいな唇だ。


ミコトにキスをしながら思った。

萩原が死んでから1年ということは、俺とミコトが付き合い始めて1年が経つと言うことだ。

この一年、俺はお前を上手く愛せただろうか。

寂しい思いもさせた。
泣かせたこともあった。

思い返せば、俺の方がミコトの笑顔に救われていたんだ。


萩原がいなくなって、復讐ばかりが頭を占領する俺にとって、唯一の清涼剤。
それがミコトだった。


ミコトが笑うと嬉しくて、可愛くて愛しくて、1年経ってもそれは少しも変わってねぇ。

むしろ近づけば近づくほど、きっと付き合い始めた時よりもっとミコトのことが好きだ。


「…陣平くん?」

「え?」


キスをして、唇を離したままミコトの顔をぼーっと見ながら頬を撫でる俺に、ミコトが名前を呼んだ。


「何考えてるの?」

「…お前のことしか考えてねぇよ」


そう言うと、俺はミコトの服の下に手を滑らせていく。

もう何度も触れたこの素肌に触れる時、未だにドキドキ心臓が煩いのは、一体いつになったら治るんだろう。

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