第19章 ハッピーバースデー陣平くん ☆
一度キスして、ゆっくり離すと、わたしの涙を不器用に拭いながら陣平くんが言う。
「誕生日、何か用意してくれてたんだろ?
待たせて悪かったな」
「…色々準備したけど…今から温め直したり、焼いたり、飾り付けしたりしないと…」
「そりゃあ、時間かかりそうだな」
「ん…でも陣平くんが食べたいなら今から…」
そう言ってキッチンに向かおうと陣平くんから身体を離したわたしを、陣平くんがもう一度抱きしめてキスをする。
「んっ…じんぺ…っ」
「いい。準備しなくて。
明日休みだから明日にしよう」
「えっ…でも…」
「…先に、ミコトを食べるから」
そう言うと、陣平くんはわたしを優しくベッドに寝かせた。
陣平くんに服を脱がせられ、すぐに下着も取り払おうとする彼を、わたしは咄嗟に止めた。
「あ…待って」
「?どうした?」
「あの、今日の下着、お気に入りなの」
「ふーん。それで?」
「それでって…陣平くんに可愛いって思ってもらいたくて…」
「関係ねぇよ。
どうせ、すぐに脱がせるから」
そう言って、わたしが完璧な準備だと思っていたお気に入りの下着は、あっさりとホックを外され取り払われた。
ぽろ…と溢れた双丘を見て、陣平くんはそれをゆっくりと手のひらで揉みながら、片方の突起を舌で潰した。
「あっ…」
突き抜けてきた快感に、わたしは身を捩らせながら吐息が漏れた。