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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第17章 太陽と水着とたこやき




その後AEDが運ばれてきて、それを開いたミコトは一瞬の迷いもなく処置を続ける。


パットを身体に貼り付けた後、ボタンに手をかけ、


「押します。離れて!」


そう指示して患者からみんな離れたのを確認すると、AEDのボタンを押した。

ガタンッとその患者の身体が大きく跳ねる様は、医療ドラマでよく見るアレだ。

俺は職業柄、何度もこの瞬間を目撃しているが、周りのギャラリーには珍しいようで、携帯でミコトの心肺蘇生の様子を撮影している奴もいる。


そのとき、その男性は飲んでいた水をかはっと吐き出した。


「!田中さんー!わかりますか?」

「…ぅ…」

「良かった!もうすぐ救急車来ますからね。
もう少し頑張りましょう!」


蘇生が成功し、安堵した様子のミコトの隣から、この男性の娘と思われる女の子が抱きつきながら呼んだ。


「パパ!!」


その様子を見て、ミコトが優しく笑いながら言う。


「もう大丈夫だよ!パパの手、握ってあげて?」


そう言いながら、女の子の手で男性の手を握るように、手を包んでやるミコト。

ミコトの言葉通り、その数分後に救急車が到着した。


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