第15章 メイド服を着たカノジョ ☆
思っても見なかったその答えに、わたしは思わず陣平くんを見た。
「間接キスですら、嫌なんだよ」
そう言って顔を赤くしながらわたしを睨む陣平くんが愛しくて、わたしは彼の言葉を無視して陣平くんの両頬を両手で包むと精一杯背伸びをして彼の唇を奪った。
「っん…」
驚いた陣平くんが思わず吐息を漏らし、ゆっくりと唇が離れると、ちゅ…というリップ音と共に目を丸くしてわたしを見つめた。
「…嫌だって言ってんだろ。
間接キス。」
俺の話聞いてたのか?とわたしを見て怒る陣平くん。
そんな彼にわたしはじっと見つめ返して言う。
「わたしが今キスしてるのは陣平くんでしょ?!
…陣平くんの味しかしないよ」
そう言って下を向くと、今度は陣平くんがわたしの頬を手で包んだ。
「俺の味ってどんな味?」
「…カカオ70%のチョコレートの味」
「ふっ…どんな例えだよ」
そう言って笑い、陣平くんはわたしの唇を奪った。
「ん…」
角度を変えながら、だんだん甘いキスに変わっていく。
ちゅ…ッ…
くちゅ…
舌が絡む音が脳に響く。
陣平くんの舌使いに必死に自分の舌を絡めていると、陣平くんの手のひらがわたしの服の中に滑り込んできた。
「っんぁ…っ…陣平く…
誰か来ちゃうよ…」
そう言うわたしを、陣平くんはキスをしながら講義室の机の間に誘導する。
「今すぐ、してぇ。」
「で、でも…ここで裸になる勇気ないよ…」
「ミコト…したい…」
わたしの「ダメ。」を一切聞こうとしない陣平くん。