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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第15章 メイド服を着たカノジョ ☆




お題に対する回答が2人マッチしていたら得点。というもの。


「ま、どうせここまでだろうぜ。
所詮即席カップルなんだからよ!」


と、余裕をかましてパイプ椅子に背を預けて踏ん反り返っていると、そんな余裕は5分で消えた。


「第一問!彼の好きな食堂のメニューは?」


その問いに、ミコトもプリンスも


「親子丼」


と、ピッタリ回答一致。


「おお。やりますね」


隣で零が関心する声が聞こえてきたが、俺は苛立ちがピークに達する。


正解してんじゃねぇよ…

ステージ上を見ると、ミコトは相変わらず可愛らしい笑顔で


「良かったー!新出くん、いつも親子丼食べてるもんね」

「たまに一緒のテーブルで食べるから簡単だったな」


そんな親しげな会話を繰り広げている。


そしてその後に出題されたクイズも次々と正解。
なんなら、本物のカップルを抑えて正答率ナンバーワンに躍り出た。


「ありえねぇだろ」

「この短時間でお互いについて覚え切るとは…さすが医学部ですね」

「零!感心してる場合か!?
連れて帰るぞ」

「まあまあ。
次できっと落ちるだろうし、落ち着けよ。
焦りは最大のトラップだろ?」

「んなこと今言ってる場合かよ…」


俺がいつも言ってる口癖をそっくり返され、何も言えずに俺はまたすとんと椅子に腰掛けた。


「第二ラウンドは、ビジュアル審査です!
2人で手を繋いで見つめ合ってください。
絵になる2人を会場の皆さんの挙手で選定します!」


そんな司会のアナウンスを聞いて、俺の眉間にピキッと怒りが浮かぶ。


「手を繋ぐ…?」


その意味を理解するのに数秒かかった。




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