第15章 メイド服を着たカノジョ ☆
松田side
「納得いかねぇ」
ブスッと不機嫌MAXを顔に出しながら、俺は頬杖をつきながらゼロを見た。
「まあまあ、たかが文化祭だし」
「たかが?!俺の女が別の男とカップルコンテストに出るんだぜ?!
あり得ねぇだろ!」
イライラを隠さずに当たり散らす俺に、零は笑いながら言った。
「そんなに気になるなら、見に行ってみないか?
あと15分で、中庭のステージAで始まるみたいだし」
「…零が行きてぇなら行ってやるよ」
「素直じゃないな。相変わらず。」
行きたいと絶対言わない俺を見て呆れる零と共に、俺は中庭のステージAの、後方の座席に座った。
「しかし、大学生ってのはチャラチャラしたやつばっかりだな」
「松田だって、ヤンチャしてたんだろ?
萩原と」
「…まぁ、そうだったかもな」
あの頃の俺たちみたいなのが、ミコトの周りにはゴロゴロいんのか。
そう思うとますますイライラが募る。
「言っておくが、ふざけたコンテストだったら俺が即座にステージから連れ出すからな」
鼻息荒くそう言う俺を見て、零はクスクス笑いながら言った。
「むしろそれが見たいんだよ、僕は」
こいつ…
完全に楽しんでやがるな…