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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第14章 桜の木の下で ☆




硬いものなんか入れてねぇのに、ミコトが噛むたびボリボリと音がする。

100%、誰がどうみても不味いくせに、ミコトは嬉しそうに俺に


「おいしい!」


そう言った。


「嘘つけ。」

「ほんとだよ!今まで食べたチャーハンの中で一番美味しいよ?」

「なら貸してみろよ」


そう言ってミコトからスプーンを奪い、自分の口に運ぶと、この世のものとは思えない不味い味がした。


「っ!!ほら!やっぱり不味いじゃねぇか!」

「でもわたしは美味しいの」


もう何を言っても美味しいと言って譲らないミコト。
こういうところが末っ子気質なんだろうか。

俺は不味いと反論するのは諦めてミコトの頭を撫でながら言った。


「今度、お前が料理教えてくれよ。
リベンジするから。
今日は諦めて前のコンビニに買いに行こう」

「えー…わたしはこれでいいのに」

「だ め だ。
言うことを聞かないと一緒に寝てやらねぇぞ」

「陣平くん、お兄ちゃんみたい」


ぶーっと口を尖らせるミコトを、もう少しも妹みたいだと思えなくなったな…
どこをどう見ても、俺の可愛い彼女だ。

そう思いながら、俺はコンビニに行こうとミコトの手を引いた。
ミコトは嬉しそうに俺の手を握り返して一緒に家を出た。


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