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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第14章 桜の木の下で ☆




なぜ顔を隠すのか分からず、俺は半ば強引にミコトが出した手を掴み、顔をまた覗き込んだ。


すると、涙で濡れたミコトの瞳と目が合った。


「泣いてんのか」

「…嬉しすぎて…」


ふと見ると、桜の花びらがミコトの頬に付いていて、俺は徐にそれを指で手に取った。


「花びらついてる」


それを言い訳にしてミコトの頬に手を添えると、俺はミコトの顔をゆっくりと俺の方へ向かせた。


「じんぺ…」


そして、俺の名前を呼ぼうとするミコトの唇を、白昼堂々、桜の木の下で奪った。


ゆっくりと離すと、ミコトは真っ赤な顔して俺を見ながら言う。


「見られちゃうよ?」


周りにいる花見客の目が気になるらしいミコトに、俺は全く反省せずもう一度顔を近づけて行く。


「見せつけてやろうぜ」


そう言って、ミコトがいいよ。と言う前にまたミコトの唇にキスをした。


「っ…ん…」


思わず声を漏らしたミコトが可愛い。
数秒キスした後、ゆっくりと唇を離しておでこをコツ…と俺の額と合わせ、瞳を見つめながら問う。


「聞きたいことってそれだけか?
千速のことだけ?」

「…もうひとつある」


まだ何かあんのか…

そう思っていると、ミコトはこの世で1番簡単な質問をした。


「わたしのこと、すき?」


答えは決まっている。
1+1よりも簡単な問題だ。


「好きだ。ミコト…」


好きと言った後にミコトの名前を呼ぶとより一層好きが増した。


もう一度だけとミコトにまたキスをすると、ミコトは恥ずかしそうに。けれどとても嬉しそうにそのキスを受け入れた。


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