第13章 ニューイヤー ☆
陣平くんにベッドまで連れていかれると、わたしの胸は期待でいっぱいになる。
また、陣平くんの1番近くに行ける。
彼と体温が溶け合うあの瞬間が何より幸せで、わたしは、はしたなくも早く…早く抱いて…そう思ってしまう。
「陣平くん…」
「ん?」
陣平くんの名前を呼ぶと、キスをするのを一度止めて、わたしの髪を撫でながら顔を覗き込んでくれる。
それが愛しくて、わたしはついつい彼の名前を呼ぶくせがある。
ベッドで寝かされ、着ていた服をゆっくり脱がされると、途端に冬の室温が身体を冷やした。
「さむい…」
ぶる…と身体を震わせたわたしを、陣平くんも着ていた服を脱いで、わたしに覆い被さりぎゅっと抱きしめてくれた。
陣平くんの逞しい身体から伝わる素肌の体温が、あったかくてきゅんと心臓が高鳴る。
「ふふっ。あったかーい」
「こんな格好で抱き合ってるのに、随分余裕だな」
陣平くんは耳元で意地悪にそう囁くと、ゆっくりとわたしの首筋に舌を這わせた。
「んっ…」
そのままちゅ…と吸い上げると、ゆっくりと唇を離してわたしの髪を撫でる。
「俺のだって、名前書いとかねぇとな」
「名前?」
「松田陣平って書いてやった。お前の身体に」
「えっ!?どこ?!」
慌てて身体を起こして確認しようとするわたしを、陣平くんが優しくまたベッドに押し倒す。
陣平くんの目の前に、わたしの下着姿の上半身が晒され、思わず顔が熱くなる。
陣平くんは、きっと大人の女が好きだと予想して買った黒のセクシーな下着を見て、陣平くんは目を丸く見開いた。