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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第2章 初恋のはなし




「なに?どういうこと?」

「…ビーチにいる男が何人も、さっきからチラチラミコトの事を見てんだよ。
ったく。やらしー目でジロジロ見やがって。
ぶん殴ってやりてぇぜ」


そう言いながら、陣平くんはわたしの頬をそのまま撫でた。

それは…どういうこと?
もしかして、わたしが他の男の人に見られるのが嫌ってこと?
それは、わたしが陣平くんにとって特別だからなの?

そんな淡い期待を抱きながら、彼が次にどんな言葉をくれるのか、固唾を飲んで待っていた。


だけど、陣平くんは相変わらず正直なフリして残酷な事を言う。


「お前は俺の大事な妹同然なんだから。
他の男にやらしー目で見られるとムカつくんだよ」


妹…同然?

まだわたしは陣平くんに1人の女の子として見てもらってないの?
お姉ちゃんのことは、姉なんて一度も思った事ないくせに。


頭を硬いもので殴られたみたいにグラグラする。

陣平くんの言葉ひとつで、わたしは一気に谷底に突き落とされる。

照りつける灼熱の太陽が、わたしの心を焦がしてもう跡形も無くなるぐらい塵と化した気分。


視界が揺れて、ゆっくりわたしは意識を失った。


陣平くんが何度もわたしの名前を呼ぶのを、薄れゆく意識の中聞いていた。



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