第10章 愛してるなんて ☆
松田side
ミコトを抱いた後、処理を済ませてベッドに戻ると、ミコトはじーっと俺を見つめて来た。
「なんだよ…」
「陣平くん、気持ち良かった?」
小さい子供が、子供ってどうやってできるの?って聞いてくるみたいな純粋な目で、俺に先ほどのSEXの感想を聞くミコト。
「っ…言わせんなよ」
「そんなに気持ち良くなかったってこと…?」
「バァカ!良かったに決まってんだろ…
俺は普段はもっともつんだよ…」
「?もつって?」
「…だから!お前のナカが気持ち良すぎてすぐイッたんだって!」
と、思わずミコトの頬を手でむにゅ…とつまみながら、俺は言わなくてもいいようなことまでミコトに言ってしまう。
「ったく…余計なことまで言わせやがって…」
そう言いながら頭を掻くと、腕枕をしてやってるミコトは、嬉しそうに俺の身体にしがみついてきた。
「陣平くん、だいすき」
「…身体、平気か?つらくねぇ?」
全く優しくできなかったしな…
しかも今日は絶対手を出さねぇ、清いデートをすると誓っていたはずなのに…
自分の余裕のなさに反省しながらミコトの髪を撫でてやると、目を閉じて気持ちよさそうに俺の手の感覚を感じるミコト。
「へいき。もう一回したい」
「は?!」
正気か?!とミコトを見ると、ミコトは至って真剣に言っているようだ。
「陣平くんと、ずっとエッチしてたい」
「…お前、天国のにいちゃんが泣くぜ…?」
「泣くかな…?」
「間違いなく泣いてるね。
俺のミコトを陣平ちゃんが汚したーとか言って怒ってそう」
「陣平くんになら、いいって思ってるよ。お兄ちゃん」
ミコトはそう言って笑った。