第10章 愛してるなんて ☆
朝からトロピカルランドに入り、気付けばもう12時を過ぎている。
「お腹すいたー!」
腹の虫も鳴ってきたところで、たまらずわたしが声を上げた。
「もう昼か。飯食うか」
そう言って陣平くんは、相変わらずわたしと手を繋いだまま、園内マップを確認した。
園内にあるハンバーガーショップを見つけると、その場所へ向かった。
当たり前みたいに手を繋いで、本当にデートしてるんだ。
ずっとずっと大好きだった陣平くんと、デート…
嬉しさが込み上げてきてわたしは陣平くんを見ながらふふっと笑った。
「?何笑ってんだ」
「ううん?幸せだなーと思って!」
「変なやつ」
そんなこと言うけど陣平くんはちゃんと手を繋いだままだ。