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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第10章 愛してるなんて ☆




陣平くんのアパートから急いで大学に向かうと、2限にギリギリ間に合った。


「あぶなー!単位落とすとこだった…」


急いで来たせいで上がった息をふーっと吐いて整えながら、わたしは講義室に入った。


「あ!ミコトー!」


すでにアユが席に座っていて、アユの前には新出くんとその友達が着席している。
わたしはアユの隣に向かった。


「テストの日に寝坊なんて珍しいね」

「まぁ、ちょっとね…」


そう言いながら、前に座る新出くんの背中をトントンと叩いた。

首を傾げながら後ろを振り返った新出くんに、わたしは両手を顔の前で合わせてごめんなさいのポーズをしながら言う。


「起こしてくれて、ありがと。
ほんと助かったよ」

「いや。間に合って良かったね。」


そんなわたしたちのやり取りを見て、アユがニヤニヤしながら言う。


「あれ?2人は実はそういう仲?」

「ちがっ…」


慌てて違うよ!と否定しようとした時、それに被せるように新出くんが笑顔で否定した。


「違いますよ。
…それに、萩原さんには恋人がいるみたいだし」


そう言う新出くんの顔がほんの少し切なそうに見えた時、ちょうどテスト監督の教授が講義室に入ってきて、テストが始まった。


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