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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第2章 初恋のはなし




むーーっと顔を膨らせて陣平くんを睨んでいると、陣平くんがわたしの背後に誰かを見つけた。


その顔を見て、わたしの後ろに立っている人物が誰か、すぐに分かる。


「あれ?陣平、来てたの?」

「姉ちゃん、おかえりー」


お兄ちゃんがヒラヒラを手を振り、わたしも後ろを振り返る。

立っていたのは姉の千速。
大学3年になった姉は美しさにますます磨きがかかっていて、わたしがどれだけ努力しても到底叶わない。


「あ!ミコトー!似合ってるぞ高校生の制服♡」


妹大好きな姉は、わたしの姿を見るなり、ぎゅーっと抱きついて頬擦りしてくる。

そんな大好きな姉を、恋のライバルとして見ないといけないなんて、神様は意地悪だな。


「陣平、私の可愛い妹に手ェ出したら殺すからな?」

「バァーカ!俺じゃなくて他の奴らに手ェ出されるのを心配しろよ!
こんなにスカート短くして脚出して!」


そう言いながら、また陣平くんはわたしのスカートを引っ張り、どうにか膝を隠そうとしている。


いったい、いつになったらわたしは妹じゃなくなるんだろう…


高校一年の春、同級生のみんなは、「高校生になって、ようやく大人になった気分」
なんてはしゃいでたけど、わたしはもっともっと大人になりたかった。

陣平くんの隣にいられるほど、大人になりたかった。


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