• テキストサイズ

【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第9章 俺のだ ☆




「昔、ミコトがクレープ食べてんの、絶対くれなかったよな」

「あれは!間接キスだから…恥ずかしかったの。
陣平くんのこと、好きだったから」


あの頃は、必死にクレープを守ってたな…
今思えば、間接キスなんてたくさんして貰えばよかったのに、お子様だったんだと思う。


「…じゃあ、その分今するか」

「え…」


なに?と首を傾げた時、陣平くんの腕がわたしの肩に回り、頭を抱き寄せながら陣平くんの唇がわたしの唇に重なった。


ちゅ…


っと、リップ音が夜道に響いたあと、ゆっくりと陣平くんの顔が離れた。



「み、道端で…!」

「バニラの味」


顔を真っ赤にするわたしを見て、陣平くんはべ。と舌を出しながらわたしが持ってるアイスをまた奪うと、おいしそうに食べてる。


もう、さっきからドキドキさせられっぱなしだ。


「それにしても女は大変だな。
一晩泊まるのにそんな準備いるのか」


わたしが下げてる軽いコンビニ袋を、陣平くんが代わりに持ちながら言う。


「そうだよ。
女の子は色々あるんだから!」

「…じゃあ、今日買ったヤツ、俺んちに置いてけよ」


少し前を歩く陣平くんがあくびをしながらそう言った。


「え…」


ぽかんとした顔をして立ち止まるわたしを見て、陣平くんが顔を少しだけ赤くしながら振り返って言う。


「なんだよ、その顔」

「それって…これからも泊まってもいいってこと?」

「…いちいち言わせんな」


そう言ってわたしの髪をいつもに増してわしゃわしゃと撫でた後、またあくびをしながらアパートの階段を登った。


これは…まさか、今日の夜陣平くんと…?!


/ 916ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp