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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第8章 叶わぬ願いと叶った想い




11月7日がやってきた。

お兄ちゃんとトロピカルランドに行こうと約束したわたしは、飛び起きると急いで準備をしてトロピカルランドのゲート前で待った。



お兄ちゃんはここに来る前に、寄るところがあるからと現地集合となった。

念のため、今日の朝にお兄ちゃんに電話したら、


「心配すんな。ちゃんと行くから」


そう言って笑うお兄ちゃんの声が聞けた。

良かった…
これで何事も起こらなければ、お兄ちゃんは助かる。
絶対に助かって、お兄ちゃんが生きる未来を新しく歩むことができる。


わたしの心の中は期待と夢でいっぱいだった。
信じて疑わなかった。

お兄ちゃんを必ず救える。

医者になって、何度も絶望した死んだ人を蘇らせることは出来ないという現実を、とうとう覆せることができるんだ。



約束の5分前、お兄ちゃんから電話がかかってきた。

これは遅刻するの連絡だな?

そう思いながら、上機嫌でわたしはその電話を取った。


「はいはーい?
何分遅刻する?」


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