• テキストサイズ

【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第8章 叶わぬ願いと叶った想い




終電がなくなる前に、俺たちは店から出た。

帰り道が同じ、降谷と諸伏と伊達班長、俺と萩の二つに分かれて帰路についた。


「あー。飲み過ぎた」

「陣平ちゃん」

「んー?」


萩もしこたま飲んでたはずなのに、シラフみたいな顔をして俺に真剣にさっきの話の続きをする。


「ミコトのこと、どう思ってる?」

「どうって」

「…ミコトは、陣平ちゃんを想ってるよ。」

「…俺なんかが、オメーの大事な妹を汚せるわけねぇって」

「他の男に汚されるより、陣平ちゃんに汚される方が100倍マシだ」

「…萩…」

「…ミコトのこと、頼むよ」


萩は、静かに笑った。


ミコトが俺のことをまだ想ってる?
そんなわけないだろ。

2年も放ったらかしにして、あいつは今、華の女子大生だ。

2年前よりさらに美人になったし、男が放っておくわけない。

きっと俺は、幼馴染の1人に格下げ。
もしくはただの兄貴の友人にさらに格下げだ。

この時は、ミコトと付き合うつもりなんて毛頭なかった。

ただ珍しいとは思ってたんだ。
萩原がいつになく真剣に、こんなことを言うから。



/ 916ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp