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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第8章 叶わぬ願いと叶った想い




彼は同じ学部の女子にモテモテだ。
新出くんに恋してる女の子はとても多い。

優しいからな…背も高くて顔も良し、おまけに将来有望な医者の卵。

頭がいいくせに偉ぶったりしないし、女子が惚れる要素全部持ってる。


そんな風に彼を見ながら、今日の授業の話をして正門へ歩いていくと、正門でよく知った顔を見つけた。


「え…じ、陣平くん??」


慌てて駆け寄ると、陣平くんは掛けていたサングラスを外しながらわたしを見た。


「おう。近くまで来たから、飯食いに行こうぜ」


陣平くんが、ご飯に誘ってくれるのは初めてだ。
過去、無かったよ??

これは、未来が変わり始めているってことかな?


6日後にお兄ちゃんは助かるし、これは神様がわたしにくれた大きな奇跡に違いない。

もしかして、陣平くんともこのまま恋仲になれる??


「行く!!
じゃあ、新出くん、また明日ね」

「あぁ。また明日」


隣にいた新出くんに手を振り、陣平くんの車の助手席に乗った。


陣平くんは、少しだけ不機嫌そうな顔をしてこっちを見てくる。



「さっきの男…前に言ってたやつ?」

「え?何の話?」

「…ゴム使ったことあるっつってたろ」

「あぁ……え!違う違う!新出くんじゃない!!!」


陣平くんだよ!
わたしが人生でたった一度、男の人に抱かれたのは陣平くん。

だけどそれは今から少し先の未来だし、誰と使った?と聞かれて「陣平くんと1年後にするんだよ」って言えるはずもなく。

と言うかその未来はもしかしたら無くなっているかもしれないし…


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