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【R18】evermore 【DC/松田陣平】

第7章 時を駆ける想い




夢は相変わらずまだ覚めないらしい。

わたしは助手席を降りて、トランクに積んだ荷物を取り出そうと、小走りで車体の後ろに回った。


そのとき、些細な段差に躓いたわたしは、派手に転んだ。


「い!った!!」

「おいおい、大丈夫か?」


お兄ちゃんが転んだわたしを見て、やれやれと言いながら手を差し出そうとした。


自分の膝を見ると、血が滲んでいる。
咄嗟についた手のひらにも傷ができていて、わたしはハッとあることに気づいた。


「ちゃんと痛い…」


痛みを感じないはずの夢の中なのに、傷を触ると痛みが走る。

これ…現実?

わたしは医者で、基本的には論理的に考えるクセがある。
物事に起きる事象は全て理由があると思っていて、奇跡とか信じないタイプだ。

なのに、そんなわたしが確信した。


わたし、7年前にタイムスリップした…?




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