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東京卍會のお姫様

第14章 ホオヅキ


「「「お疲れ様です!総長!」」」

いつもの様に武蔵神社にあつまり
いつもの様に幹部以外の隊の方たちが
道の両脇に並んで頭を下げている。

あのあと私と圭介くんはいくつか映画を見たりお昼寝をして気づけば集会の時間が近づいていた。圭介くんの家までバイクを取りに一緒に歩いて戻ってから後ろに乗せてもらい武蔵神社へ向かった。そして今に至る。

私は東卍のメンバーじゃないから毎回集会に参加するわけではなくて、みんなに会いたいなーと思った時にふらーっと参加させてもらってる。皆優しいからいつも温かく迎えてくれて話しかけてくれて、ここにくると自然と笑顔になれる。マイキーが階段の上に立って皆に話をして、それから隊に分かれてそれぞれでまた話をして…そのあと幹部が集まって話をして…同じ中学生とは思えないほど皆かっこいいな。今は全体の話が終わってこれから各隊に分かれるところ。

「東堂ー、こっちおいで」

『たかちゃん!うん!』

弐番隊の皆さんに挨拶をして輪に入れてもらった。

「東堂ちゃん前髪すこし跳ねてるけど…
もしかして寝てた…?」

そう言って私の顔を覗き込んだのはカイちゃん。

『え、うそ!お昼寝してた…けど!
わーん、鏡みてから来ればよかったよ…っ』

「あはは、ピコンって跳ねてて可愛いよ!」

大きな手が私の前髪を撫でた。
ほんと鏡みてから来ればよかったなあ…。

「東堂、せっかく可愛いんだから
お家でる前は鏡みてからこよーな?」

『はあい…たかちゃん…。』

「ん、よしよしいい子。」

こちらも私の頭を撫でて微笑んでいる。
安心する笑顔。

「んじゃ、弐番隊はじめっぞ。」

「「「うっす!」」」

たかちゃんの一言で弐番隊の皆さんの気が引き締まる。ほんとすごいな…かっこいいなあ。

「東堂ー?こっち来いよー」

その声に振り返れば見えたオレンジ色。

『ナホヤくん!
たかちゃんちょっとあっちいってくる!』

たかちゃんに断りを入れて肆番隊の方へと
足を進めた。

「よお東堂。三ツ谷怒ってねえ?」

『ん?たかちゃん?怒ってない…よ?
どうして怒るの?』

「あー、はは、いやなんもねえよ!」

弐番隊の方を振り返ってみるとたかちゃんと目が合う。だからブンブン手を振ってみたら振り返してくれた。ほら全然怒ってなんかないよ?
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