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ラヴレター─君が遺した日記─

第4章 終焉の時


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──5月31日──





もうじき


私が終わる





何故だか解らないけど


はっきりとソレを感じる





明日の日記は


もう


書けないかも知れない





この命が消える前に


私には


章くんに


どうしても伝えたいコトがある





それは


私が章くんと出逢って


恋をして


どんなに幸せだったかと言うこと





貴方に出会わなければ


私はロクに恋いも知らずに短い命を終えていたでしょう





それが


貴方に出逢って


恋をして





恋ってこんなに


楽しくて


嬉しくて


切なくて…





こんなに愛おしい気持ちになれるのだと言うことを知りました





正直に言えば


貴方と出逢い、恋をしてから


私は急に死ぬことが怖くなりました





ソレまでは強がりではなく


本当に、何時でも死ぬ覚悟は出来ていたのです





だけど章くん


死ぬのなんか怖くないと思う人生と


死ぬのが怖いと思える人生の


どちらの方が幸せだと思いますか?





私は


後者の方だと思って居ます





本当に、本当に


ありがとう





後ね


私、章くんに


お願いしたいコトがあるの





章くん


何時だったか私が


海に行きたいって言ったのを


貴方は覚えていますか





海って


地球上の七割も占めているのに





日本は


その海にグルッと一周囲まれていると言うのに





私は海へ行ったことも


直にこの目で見たこともなかった





だから、私は


章くん


貴方と一緒に


海へ行きたかった





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