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ラヴレター─君が遺した日記─

第2章 日記


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「ちょっと、汚いわね!」

「き、汚いわねじゃないよ!!///」



僕は吹き出したお茶で濡れた自分の口元を、手の甲で拭った



「口から吐き出したお茶が汚くないなら、その床に撒き散らした液体をすすって召し上がってみる?」

「そう言うんじゃないだろ!///」



僕はティッシュで床を拭いた



「じゃあ、何よ?」

「な、何よじゃないよ!あ、あ、赤ちゃんが…ううう産みたいとか急に言うからっ///」

「何で?別に章くんに仕込んでくれって言った訳じゃないのに、そんなにキョドるコトなくない?」

「しっ!…し、仕込むて、お前な///」



真っ赤になった顔を上げるのが恥ずかしくて、何時までも水分の無くなった床を無意味にティッシュで擦っていたら

智子がぼそりと呟いた



「…普通に、女の子の夢じゃん」

「………え?」



珍しく悲しげな声に驚いて顔を上げると

彼女は視線を床に向けて俯いていた


ベッドから投げ出された脚が、プラプラと揺れている



「結婚して、赤ちゃん産んでとか……一度はみんな、夢にみるでしょ」

「………智子」

「それにさ」


彼女は顔を上げると、悪戯っぽく微笑んだ



「こんなに良い女が、処女のまま死んじゃうなんて、勿体なくね?」

「しょっ!////」

「章くん、顔赤っ!!(笑)」



只でさえ真っ赤になっていた顔を、更に赤らめて慌てる僕を見て

彼女はケタケタと、お腹を抱えて笑い出した



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