第2章 日記
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「…ふふっ……なんか、懐かしいなぁ…」
僕は頬杖を着いたまま、ページを捲った
彼女の紡いだ文字たちが、僕と彼女が過ごした何気ない日々を蘇らせる
僕は、一語一語を胸に刻む想いで、彼女からのラヴレターを読んだ
──4月7日──
今日は兄さんの息子の入学式
猿に激似だったヤツも、もう一端の小学生だ
思えばヤツが産まれたのも、私が入院している時だった
…まあ、入院してないことの方が珍しいから、そりゃそうだろうって思うけど
兄さんには勿体無い良くできた奥様が
あぁ、私からみたら、お姉さんか
まあ、良いや
その奥様が、わざわざ私が入院しているこの病院を選んで出産してくれたお陰で
私は甥っ子がお姉さんと一緒に退院するまで、退屈しないで済んだものだ
で
そんなコトを思い出していた私は、章くんに
「あたしも、赤ちゃん産みたいな」
なんて、言ってみた
私、リアルにお茶をジェット噴射するの、初めて見たわ(笑)
(…覚えてるよ、コレも覚えてるともさ///)
あの時は
マジでガチでビックリしたんだから
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