聖夜はアナタの好きにして【鬼滅の刃/上弦の鬼短編】
第5章 New year -Top3の男たちの余暇-
普段自分の話をあまりしない印象な人物がさらりと重大発表を垂らし込んできたことに驚いて、あまり出すことのない声量と身を大きく乗り出してきた二人に黒死牟は少しばかり言ったことを後悔した。
少しばかり眉間にシワを寄せて、
「まだ時期は決まっていない。互いの了承を得たまでだ。」
「でも、黒死牟殿、よかったじゃないか!!あの日以来だろう?結構親密になっていったの。」
「お前はどこからその情報を仕入れている。」
「それは俺のファンの子たちからの情報さ!結構あぁ見えて追っかけ多いからね。うちの店のレディー達。」
通常ならばホストとしてホスト自身のプライベートを知られたり、客の情報が客に漏れる事は命取りになるが、このホストクラブでは3年前の黒死牟の無断退勤騒動以来、客の方にボスらしき存在が君臨した。
その存在を知るのもこの3人のみしか知らないが、彼女がその座についてから、店自体が平和になり、客同士でのいざこざがかなり減ったという。
いつの間にか軽快なロックからヴィジュアル系のバラードに曲が変わり、マスターが
「結婚....ヒィッ!めでたい曲に変えておいた。次のお酒は儂からのサービスにしておこう」
話し込んでいる間に3人の飲み物が揃い、新年を祝い乾杯した。