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聖夜はアナタの好きにして【鬼滅の刃/上弦の鬼短編】

第4章 Confession of love /猗窩座


「杏兄の夢。事件の前に見たの。今思えばわたしをあそこに行かせないように現れたんだと思う。」

「でも、杏兄はそれでもわたしがあそこに行くの解ってたから、あの男が動いたから、動いた。だけど、それだけじゃないと思うの。」


俺を見た美咲さんは穏やかに笑って、その表情は今までに見たことがないくらい綺麗に映った。
昼になろうとする光が雲を抜けて一層部屋と俺たちを照らす。

「思うまま心を燃やせ。
自分に正直に、後悔の無いように生きろ。

それが、杏兄が言いたかったことだと思う。」

意味が分からず、美咲さんを見ていると困ったような頬を染めた笑みを見せた。

「ホストとしても人間としても、男としても大.....!」

そういうことかと分かった瞬間に嬉しくなったのと、そこから先は美咲さんに言わせないと思って慌てて口を手で塞いだ。

意味を分かってくれたのか、俺の手を離れて少し笑みを浮かべ、恥じらうかの様に俯いた。




だけど、綺麗で可愛い顔が見えない。目を見て話したいから、一度離れた手で頬を包み視線を合わせた。
化粧も何もしていない素のままでも、手に馴染むような柔らかい肌触りが愛おしいと思った。
潤んだ目で俺を見る美咲さんを守りたいと思った。

「美咲さんが俺の事、一人の男として俺を見てくれたの嬉しいです。美咲さんを守った杏寿郎さんの分も必ずあなたを守ります。

もっと一緒にいたいし、どんな美咲さんも好きだから、

俺の彼女になってくれませんか?」

「いいよ。ホストとしても人間としても、男としてもわたしにとって、No1は猗窩座くんで狛治くんしかいないよ。」

少し顔を赤らめたまま、俺が欲しかった言葉をくれたから、そのまま頬を包む手を引き寄せてキスをした。

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