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聖夜はアナタの好きにして【鬼滅の刃/上弦の鬼短編】

第1章 PASSION




まだ、歳も二十歳もならないこの後輩は猗窩座って源氏名だ。

俺はコイツの2つ上だってんのに、顔立ちが黒死牟さんと童磨さんに匹敵すると言われるくらい整っているし、俺みたいに食いつなぐだけじゃなくてちゃんと目標もあれば覚悟もある男だ。

それが、この店のトップ2にも気に入られて立派に育っちまって、店のホストになってからたった半年でトップ3の座についちまった。
俺がトーク力と兄ちゃんキャラで積み上げてきた6位の座を軽々超えている。

まだ、ギリギリ高校卒業してねぇコイツを雇うのは法に引っかかるだろうと思うが、いろいろ詐称してやってるらしくそれなりに訳アリの様だ。

コイツは俺と逆で年齢的なものもあるが弟キャラで生真面目で素直ってんのがウケてるらしい。

俺の愛車から降ろしてやっと、

「妓夫太郎。帰りはいい。あの人とアフター入ってる。」

と言ってきた。
あの人とはコイツの大口客である女の事だ。
正直黒死牟さんと童磨さんと俺としか知らねえことだが、コイツはその女にぞっこんだ。


まぁ、その女ってのは、元は黒死牟さんの客だった。新人で見込みがあると評価して、融通が効く上客を上手いこと流してやったらそこから人気にも恋にも火がつきやがった。

相手の女は正直面倒みの良さで姉御肌ってところもアイツに合ってるってことなんだろうよ。

さぁ、今日は梅が友達連れてくるっつったけど、童磨さんの客と仲良いんだよな。

TOP3の客はいい子で美人だ。羨ましいよなぁ~妬ましい~。仲間って思ってるからいいけどよ。
因みに俺の客はっていうと、ちょと前に童磨さんに動物園みたいだねと言われたが、残念ながらあながち間違っちゃいねぇ.....。

そして、今日はコール隊にも加勢しなきゃいけねぇ。

だがよぉ、梅が童磨さんの客連れて店に来るってんだ。
ここはいっちょ、兄貴として梅にもかっこいいとこ見せなきゃな。

そう思いなから、スーツのシャツの襟を整えて気合を入れ、店に入った。
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