聖夜はアナタの好きにして【鬼滅の刃/上弦の鬼短編】
第3章 あまい毒牙/童磨
「こ...コスプレ?」
「そ。マキちゃんがサンタさん、俺がトナカイね?5種類くらいあったけど、これが一番マキちゃんらしいかなって思って。」
「これってミニスカートタイプ?童磨さんの、露出頭と手だけじゃない!」
「マキちゃん、スタイルいいんだし絶対に合うよ。一緒に着よう?」
ちょっとだけ、おねだりするように上目遣い。
期待どおり、彼女はオッケーしてくれたんだ。
着替えるのは別室がいいというご要望には快くOKして、何ならシャワーしてきてもいいよなんて言っちゃった。
素直なマキちゃんは、言われた通りシャワーを浴びてきたようで、朝の時のようにしっかりメイクで少しウェットな髪で少し恥ずかしがりながらリビングに戻ってきた。
一見、赤に白いふわふわで縁取ったポンチョを纏っているけど、その下はチューブトップの短いフリルののスカートのワンピース。サンタ帽はお決まりだ。
自分で買っといてなんだが、これはなかなか扇情的すぎて、予想以上だ。
「よく似合ってるじゃないか。可愛いサンタさん。」
思わず立ち上がって抱きしめてしまうと、上目遣いのまま胸を押し返してくる。
「童磨さんも入ってきて?お店でこれに近い格好してても、流石に恥ずかしいから、そんなに見ないで。」
その恰好でジト目で見られてもホラ、もう可愛いって意外思わないのだよ。
ていうかさ、お店でそんな格好したら、ただのキレイなお姉さんに見えるのに、家でそういう格好すればエロいお姉さんになってしまうなんて、知らなかった。
深呼吸。
深呼吸。
俺は”おもてなし”まだ全クリしてないぜ?
「なら、俺も入って来るね?マキちゃん。」
とりあえず、逸る気持ちを無理やりに押し込め、冷静さを取ってつけて、シャワールームへと向かった。