第3章 奇術師✖️ト✖️殺し屋
「えっ!もうそんなこと考えてるのっ!?」
「喋るのは後にして。わかったなら、13時06分発のあのバスに乗って。」
ネルルが驚いているとイルミがそれを止めた。
「はいはい❤︎大事にされてるんだね、君は♠︎じゃ、行ってくるよ」
「お兄ちゃん行ってきます…っ!」
ネルルが手を振ると、片手をあげて返事をした。
「………っ」
すぐそこのバス停まで、ヒソカの隣を緊張しながら歩く。
「お兄さんまだ見てるねぇ♣︎いつまでみてるつもりかな…❤︎」
「たぶん…見えなくなるまでだとおもうな。」
少し苦笑いを浮かべて停車していたバスへ乗り込む。
最後座席へ座る直前、窓から門をみるとイルミがまだこちらをみていたので
大丈夫、ちゃんと約束守ります、という意味を込めてまた小さく手を振った。
今度は片手を振って返事をしてくれた。
と、同時にバスが発車した。
「ふふっ…!」
「どうかしたのかい?♦︎」
「お兄ちゃんが手振ってくれたの!」
座席へ座り直し、にこにこと楽しそうにするネルル
「そうなんだ♣︎ それにしても、こないだのネルルちゃんもかわいかったけど、今日も可愛いね❤︎」
「…!ありがと…。ヒソカも、髪下ろしてるからわからなかった。男の人って髪型が変わると雰囲気ぜんぜん違うんだね。」
「そうかも❤︎」
「お兄ちゃんも弟も、ほとんど変わらないから知らなかった。」
「ねぇちゃん♦︎今日は僕とのデートだろう?他の男の話をするのはナシだよ…❤︎」
ヒソカはニコッと目を細めた
「そ、そうだね。ごめんなさい…っ」
「うん❤︎ そうそう、街に水族館できたの、知ってる?」
ヒソカはトランプを取り出しペラペラと遊び出した。
「そうなの?知らなかった…!水族館行ったことないや〜…」
「水族館はいいデートスポットなんだよ❤︎連れて行ってあげたくてね♠︎」
「わぁ!ほんとに!?行ってみたい!行ってみたかったの!」