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ジェラシーのその後で

第1章 カゾク×ト×ワタシ




私が7歳の時、2番目の弟が産まれた。
自分と同じ銀髪に、紫と薄い碧のような瞳の弟。
そして、なんとなく…両親と兄が、私に向けていた興味や愛情が、離れていっているなと感じたのは、キルアが3歳になった頃。

いや、弟の…キルアの訓練に費やす時間が、他の兄弟の誰よりも異様に長かった といったほうが正しいのかもしれない。

「お兄ちゃん、今日もキルアについてるの?」
「そうだよ。父さんと母さんから言われてるから。ネルルは毒の訓練でしょ?頑張ってね。」

私も一緒にいく
と、廊下を歩き出した兄の背中を見ながら心の中で呟いた。
キルアが産まれるまでは、兄がずっと自分の訓練を見てくれていたのだが、
最近はキルアにつきっきりだ。
「もぅ…ずっとキルアばっかり…。夜は絶対お兄ちゃんのこと一人占めするんだから。」

何故、兄が自分を見てくれる時間が減ったのか、なんとなく気づいていた。弟は暗殺者としての才能が飛び抜けて抜群だと。
キルアを後継者にするため、だと。
自分が後継者になりたかった、だから悔しいだなんて思ったことはないけれど、兄が弟につきっきりになってしまったのは正直予想外だった。

「なんでそんなとこにいるの。」
「だってお兄ちゃんがいないから…どこにいったのかなって…おもって…」
兄がキルアに訓練をつけだしたころ、どこにいるのだろうと探し回って樹海で迷子になり、夕飯の時間になっても帰ってこない自分を探しにきた兄に、ため息をつかれたことなんて数えきれない。
「しばらくキルアの訓練をみるって、俺言ったよね。おとなしく自分の訓練しときなよ。」
「でも寂しいんだもん。今日も訓練が終わってから探したんだよ?えらい?」
「わざわざ探しにこなくていい。どうせ戻ってくるんだし。」
「だって〜…!」
こんな会話が日常茶飯だった。


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