第14章 内湯
内湯は屋根付きの露天風呂で、竹垣や生け垣で目隠しをされて、旅館の中庭に面した作り。
離れ自体は隣接する施設もなくて完全に独立してるけど、もしかしたら中庭には誰かが散策とかしてるかもしれない。
…なんて、まわりのことを気にしている今、風呂椅子に座らされた私は健吾さんの手で全身を洗われていた。
スポンジとかは使わずに、泡まみれの手で優しく全身を撫で回してくれる。
大きくて、無骨で、優しい手。
いやらしく這い回る手つきに、ドキドキして身体が勝手にぴくんぴくんと反応してしまう。
「志保さんの身体、触り心地が良くて最高です」
背中から腕を回されて胸や脚にまでゆっくりと手を滑らせながら、耳元でうっとりしたような声で呟かれた。
「んっ…♥ 健吾さんの手、すごく気持ちいいです…」