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爆豪くんに寝取られた【R18】

第2章 爆豪くんは距離が近い。



「と、とりあえず! 課題進めよ」


うるさく鳴りだしそうな胸を抑えて、強引に話題を切り替える。


そうだ、課題をやるためにここに来たんだもの。

爆豪くんだってそのつもりなはずたし、変に戸惑っていちゃ迷惑だろう。

そう思ってノートを開き、シャーペンを取り出してみるのに、爆豪くんの距離の近さに、いちいち反応してしまう。



息遣いも。

真剣な眼の赤さも。

時々笑う時の少年らしい表情も。

甘ったるいバニラのような匂いも。


何も知らなかったし、知りたいとも思わなかった。

それなのにどうして、こうも気になってくるんだろう。


「……おい」

「ん?」

「調子悪ぃんか」

「…………そんなこと、」


ないよ。と言おうとして、また爆豪くんの眼の赤さにやられる。

嘘をついても間違いなく見破られるけれど、どう答えるのが正解なんだろう。

私は轟くんが好きなはずなのに、爆豪くんの仕草に気を取られてます。なんて、言えるわけがないじゃない。


「……言いたいことあンならとっとと吐けや」

「ごめん、やっぱ何でもない」


爆豪くんのキツい言葉を前に、私はふと冷静になった。

慣れない環境で二人きり。
だから妙に緊張して、妙に気になってしまうだけ。

別に、爆豪くんの事が特別気になっているわけじゃない。


はず。
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