第19章 黎明のその先へ【END2】
「眠ってもいいぞ。君が目覚めるまで傍にいるから。」
彼女の乱れた衣服を整えてやり、抱き締めた。
力無く垂れた手を取り、指を絡ませ甲に口付ける。
リアネはゆっくりと目を閉じた。
最初は疲れが見えたが、眠りが深くなっていくと穏やかな寝顔をしていた。
眺めていると自然に頬が緩む。
このまま、この腕の中に君がずっといてくれたならどんなにいいだろう。
何も考えずにただ傍に居てほしい。
どう伝えたらそうしてくれるだろう。
少しも離れてほしくない。
リアネの顔にかかった髪を耳にかけてやり、瞼に口付ける。
すやすやと眠る顔を暫く眺めているうちに、俺も眠くなってきた。
羽織を取って彼女にかけてやり、その上から抱きしめて目を閉じる。
眠りにつくまではそうかからなかった。