第18章 身を滅ぼす考え
結莉乃を救い出すのを確認すると全員がその場から離れ、上安曇の打首場には打首隊が気絶させられているのだった
結莉乃
「和都さん!」
鬼城に戻ってきた結莉乃は和都に抱きつく。和都は一瞬、驚くものの優しく笑みを浮かべ結莉乃の背中を撫でる
和都
「無事で良かったわ…」
千兼
「ほーんと、ひやひやした」
八一
「けど、無事に戻ってこられて良かった」
全員が安堵の息を零した。結莉乃は和都から離れると胤晴の元へ行き
結莉乃
「助けに来てくれて…ありがとうございます」
胤晴
「当然だ。…此処に居る全員、君を助ける事しか考えていなかった」
結莉乃
「ありがとうございます。……胤晴さん…」
胤晴
「怖かっただろう。良く頑張ったな」
皆にお礼を述べてから結莉乃は思わず胤晴に抱きつく
結莉乃
(帰ってこれた…生きてる…)
安堵で息を吐き出す結莉乃を全員が優しい表情で見詰めた。
その後日、鬼城に届いた手紙には…大雲の息子、章臣が新たなる王になったと記されていた─…